今回は工事中の隙間処理について少しお話しします。
最近、関東の家づくりでも断熱に力をそそぐ様になりましたよね。
健康寿命を延ばすためにも良い事だと思います。
更に上を目指すと「お部屋の中の空気をあやつりたい!」という欲求もあるかと思います。
その際には気密処理が必須になってくる訳ですが、気密をやりすぎた事で不具合を引き起こす事もあるので注意しましょう。
気密住宅を作る際に大工さん達はひそかに
「C値0.1か測定不能をだしてやるぞ・・」なんて思って仕事してますので、C値0.5でも落ち込むみたいです(笑)
そのお陰もあり、弊社の場合は
C値は測定不能~0.3の間のため
全棟差圧レジスターを取付て負圧対策をしています。
というのも負圧になりすぎると玄関扉が開きづらいなどもありますが
主に排水不良(逆流)や雨漏れ(ストロー現象)の問題につながる事があるからです。
気密測定時に良い数値が出ているにも関わらず、もう少し数値を上げたい!
と思って何回も測定を試みる方いらっしゃいますよね?
業者さんが可愛そうなので潔く諦めましょう!だいたい時すでに遅しですから。
とは言えどうしてもC値に拘りたいのなら次の二点を確認してみてください。
その①:基礎天端と土台の間
弊社では基礎天端と土台の間に気密パッキンを挟んでいます。
製品情報にでは「防水性に優れた・・」
との記載がある商品なので漏水しないと思ってしまいがちなのですが、工事中面材より出っ張る基礎天端って結構水が溜まるので天端レベラーが水を含むんですよね。
結構水がしみ込んできます!
なので弊社の場合はこの部分に止水処理を施しています。
時期としては外部面材が張り終わりサッシ取付完了後かな。
理由はこの頃になると結構コンクリートが乾燥できているのと、雨じまい後に基礎断熱工事をするので耐圧盤面を絶対濡らしたくない!からです。
この止水処理がわずかな気密処理につながります。
そうそう、話は脱線しますが上棟前に1階の剛床敷く現場って多いですよね。
棟上げ工事の際には安全ですが、基礎が完成して間もないし(良く乾燥できていない)雨水って入らないの?って思いませんか?心配ですよねぇ~。
この辺のお話も別の機会にできたらと思います。
その②:窓台水切りと窓台の間
最近は一体樹脂サッシなので水切りシートの施工はせず四周ブチルで良い気がしますが、メーカー曰はくこれが正解なのだそうです。
ちょっとわかり辛いかな・・
防水テープの貼り方に依ってなのですが
サッシをドン!と窓台に置いた際にサッシが窓台より少し浮く(両脇の防水テープの厚み分)事があります。
そうするとタッカー止めされていない中央の水切りシートが「ふわっ」と反ったままとなり隙間が生じます。
大きな窓などが多い現場はこれら全てを塞ぐだけでC値が良くなったケースがあります。
気密測定時に養生テープを貼って塞ぎ試してみてください。
※この隙間に関しては漏水にはつながらないと思うので気にしなくて良いです。
個人的には、水切りシートを敷く際に窓台上端に両面ブチルを貼るとタッカー止めしなくていいし空気の流入も防げるので良いかなと思っています。
他にも工事中色々と細かい処置はありますが、気密や止水処理がうまくいかない時は
意外と基本を良く理解できていないのかもしれませんので
今一度施工方法を見直してみてください。
基本、隙間処理は外側から処理をしてくださいね。
以上、気密と止水処理(隙間処理)のお話しでした。
~ 建築部1号 ~
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