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建売住宅と注文住宅のメリット・デメリット



建売住宅と注文住宅のいいところと悪いところを知らないと、後で後悔するかもしれません。その違いをしっかり理解して、どちらにするかを決められるといいと思います。

建売住宅のメリット

☆ 価格が安い

☆ 出来上がりが確認できる

建売住宅のデメリット

☆ 安く仕上げるために工期が短く職人任せ

☆ 現場監督が1人で100棟近くも管理しなければいけないため、何も指示できない

☆ 職人も失敗した工事かうまくいった工事か微妙な場合(いわゆるグレーゾーン)見逃してしまう

☆ 大工さんや職人の手間は、注文住宅の半分なので、仕事が粗くなってしまう

注文住宅のメリット

☆ 自分が納得(価格・間取り・デザインなど)いくまで打合せができる

☆ 営業・設計・現場監督などが自分専用についてくれる

☆ 大工さんや職人が長く定着しており、信用のおける人が多い

注文住宅のデメリット

☆ 建売と比べると価格が高い

☆ 出来上がりを確認できない

☆ 時間がかかる

原価と利益率について

建売住宅の原価は、32坪位までの大きさで、外構込みで800万円で作ってしまいます。土地が500万円で仕入れていれば、あわせて1300万円の原価です。これを2380万円と表記して、販売が始まります。完成に近づくと価格が下がっていきます。それも100万円単位で。完成しても売れないと毎月下げます。売れるまで下げていきます。私が見たことのある新築建売住宅の最安値は、1280万円でした。1580万円はよく見ます。最終の平均利益率は、25%位だと思います。

それに比べ、注文住宅は、受注生産のためこういうことが絶対にありません。契約してから建てるので当たり前のことですが。ですので、始めから原価と利益率は決まっています。建売住宅も同じですが、アフターサービスなども考えると、地元工務店で25%は利益が必要と言われています。100棟以上やるビルダーは、30%、大手ハウスメーカーは、40%以上と言われています。広告宣伝費や本社経費がかかるのと上場企業として、そのくらいは必要なんだと思います。

材料費(大手と中小零細の違い)

住宅に使われる材料費は、大手だからといって、中小に比べてもの凄く安く買える訳ではありません。違いはせいぜい2%~5%程度です。その理由は、インターネットの普及や長期に続くデフレ不況のためです。中小零細企業でもきちんとお金を支払ってくれるのなら、メーカーは売りたいんです。ですので、与信のいい会社には、1棟分でも安く売ってくれるのです。もっといえば、現金先払いならどなたでも売ってもらえるでしょう。

人件費(建売と注文住宅)

建売メーカーは、職人にたくさん仕事を与え、年間で稼ぐお金が480万円とした場合、日当2万円確保するなら250日働くことになります。坪あたり2万円で30坪の家を建ててもらうのに大工さんに支払うのは、60万円になります。それを8棟ちょっと一年間で建てればいい計算です。しかし、大工さんが年間作れる住宅は、150坪位といわれているので、31.25坪×8棟=250坪だと、オーバーワークになります。プレカットや上棟を専門職に任せ、大工さんは、その後に入って来ます。そして30日以内に終わらせなければいけません。ですので、ほぼ毎日残業します。夏はまだいいのですが、冬はたいへんです。体を酷使して朝から晩まで一生懸命に仕事をします。監督は、1人で100棟くらい管理しているので、現場にはほとんど来ません。(来ることができません)少しのミスがあったとしたら、そこを壊してまたやり直すでしょうか?どんなに強い人でも難しいのでは?と思ってしまいます。

他の職人も同じです。地盤改良をやる人、基礎工事をやる人、電気屋さん、水道屋さん、サイディング屋さん、建具屋さん、外構工事屋さんなどなど。約半分の日当しかないので、一生懸命たくさんやらなければいけません。コンクリートの押さえが少し雑になったり、10㎝必要なところが、10㎝から5㎝位に下地が凸凹してるかもしれません。

注文住宅では、建売住宅と違って十分な工期を見て建築しているので、建売と比べ大工さんに支払う日当は、倍の4万円位です。工期は1.5倍位です。現場監督も毎日数時間建築現場にいます。地元工務店の社長もたまに顔を出します。ダメなところは、その場で注意してやり直しもさせます。ですので、大工さんや他の職人さんは、自分の判断でやらず監督に判断を求めてきます。ただ、注文住宅といっても建築会社によってまちまちなので、一概にそうとは言い切れないとは思います。当社では、上記のように徹底してやらせています。

メリットを十分にいかして

注文住宅の場合、自分や家族にあわせて作る物ですから、寒がりであれば、暖かく省エネ住宅を建てることができます。雑誌にあるようなおしゃれな空間もメリットデメリットを聞きながら、どこまで作っていくかも考えていきます。建売より高くなる分わがままがききますので、存分に打合せをすることをお勧めします。


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