レンガやコンクリートの表面が白っぽくなったのを見た事はありますか?
この現象は「エフロレッセンス(白華現象・はっかげんしょう)」と呼ばれるもので
建設業だと ”鼻たれ” なんて呼んだりします。
「エフロレッセンス」とは、モルタルやコンクリートの中にあるアルカリ・カルシウムなどの成分が染み込んだ水分に溶けて表面に出て来て、空気中の二酸化炭素と融和して乾燥し白い粉として現れる現象のことをいいます。
白華は発生しても、耐久性が落ちるなどの害はありません。
施工直後や長雨など湿度の高い時に現れるかな。気温が低い時も出やすいですかね。
外構ですと土間や花壇(土が触れている部分)とか門柱(特に厚みがあるタイプ)は水気を多く含むので良く出てきます。
レンガ積みの家の場合は目地に雨水を含むので発生する事がありますが
外壁は外構部分に比べ通しが良く裏面も
3cmある通気層のお陰で風通しが良く乾きやすいので、気になる程発生するケースは少ないです。
因みに・・レンガ積みの家は鉄筋コンクリート造に使う配筋(鉄)とは違い、全てステンレス製の配筋や金物を使用しますので、錆など腐食の心配はしなくて良いので安心です。
では
Q:この「エフロレッセンス」は落とせるのでしょうか・・
A:白い粉はアルカリ性なので酸性で反応させ落とせます。
現場では「サンポール」を使っています。
白華している部分に水をしみ込ませてから、水で希釈したサンポールを塗布しブラシ等でこすります。
やりすぎるとモルタルを傷めてしまうので注意です。
それでは10倍くらいに希釈してやってみますかね。
おっと、その前にと・・
結晶の様に盛り上がっている白華部分は
ワイヤーブラシで軽くこすれば簡単に落ちてしまいますので左の動画をご覧ください。
それでは洗ってみます。
初めに白華した部分に水をかけて湿らせます。
次に希釈したサンポールをブラシで塗り付け、少ししたら洗浄面を泡立てる様ににこすっていきます。
ちょっと白華がとれない所がありますねぇ
こびりつきが強い場合はワイヤーブラシでこすります。
※力任せにやらない様に!
ある程度除去できたらレンガやモルタル部に酸の成分が残らない様に(劣化防止)
良-く洗い流してください!
どうでしょう
大分良くなったのではないでしょうか。
同じ手順で他のところも洗ってみますかね。
今度はワイヤーブラシでやさしくこすります。どうでしょうか。
作業中はサンポールで手荒れや衣類が傷みますので、ゴム手袋や雨かっぱなどを着用して
作業してみてください。
以上、エフロレッセンスのお話しでした。
~ 建築部1号 ~
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